それでも働き続けなくてはならない50代
仕事を失うことは、どの世代にとっても辛いことですが、とりわけ50代にはきつい現実があります。住宅ローンはまだ残っている。子どもたちは独立していないどころか、学費のかかる高校、大学に通っている。歳をとった両親には医療費がかかる……。退職を機に悠々自適な生活などとんでもない。まだまだ働き続けて、家族を養っていかなくてはならないのです。
パートやアルバイトなどの一時的な雇用なら、案外簡単に見つかるかもしれません。かつては若い人専門のアルバイト先きと見られていたファーストフードの店でも、中高年を採用するようになりました。配達や清掃、工事現場での単純作業など人手不足の分野では、年齢を問わず採用してくれる可能性があります。
しかし、こうした熟練を要しない職種は比較的賃金も低いのが常。介護に充てる時間はとれるかもしれませんが、住宅ローンを返済し、子どもを大学へ行かせ、家族の入院費をまかなうことなどとうてい無理な話です。
やはり、再度フルタイムの正社員として就職しなくては、生活が成り立ちません。