50代の転職・再就職

中高年の転職をはばむ二つの障害

 

50代の人が転職を図るとき、なかなか超えられない障害が二つあります。ひとつ目は年齢の壁。平成19年10月から、雇用対策法が改正され、労働者の募集及び採用における年齢制限が禁止されるようになりました。ですから、50代だろうと、60代だろうと再就職のチャンスは等しくあるはずなのですが……。それはあくまで表向きの話。実際には年齢が上がるにつれ、有効求人倍率は下がっていくとみて間違いありません。

 

日本には給料を年功序列で増やしていく習慣があるため、たとえ“新入社員”であっても50代の人に新卒と同じ給料では、申し訳ない気がしてしまうのです。そこで、人件費を抑えるためには若い人がいいという結論が出てきます。また、若い上司が50代の部下を持つのは、何かとやりにくいという側面もあります。

 

もうひとつの障害はIT化です。50代の人が就職したころ、コンピューターは電算室に鎮座している特別なものでした。それが今や、一人に一台ずつパソコンが割り当てられるだけでなく、自宅にもある。鞄の中にすらパソコンが入っている時代です。求人の条件の中に、「Mac、イラストレーター、フォトショップ必須」などと書いてあったらもうお手上げ。ついていけないと感じてしまうかもしれません。